人それぞれ

2004年2月12日
今日は妻が仕事を休んだ。

ちょっとした発熱ぐらいなら、がんばって仕事に行く妻なのだが、今日は熱もないのに休むとは・・・ 

ちょっと心配。

何か精神的はダメージでも受けたのだろうか。

聞いてみると、昨日、友達とミュージカルを見に行ってそのあと、普通の食事をしたのだそうだ。

妻は普段はゲルソン療法にのっとってプログラムされた食事を自分で作って食べている。仕事に行くと昼食は普通食になってしまうので、おかず程度ではあるがお弁当を持っていっている。

今日は、なにがなんでも11日に食べてしまった毒物(僕もそうだし、たいていの人が食べている普通の食事)を排出するために静養したかったのだそうだ。

嫌味に聞こえたらごめんなさい。

ゲルソン療法にのっとった食事は確かにいいものだということはわかる。ただ、油、塩、などをかなり制限しているから素材がよくないととても不味い。

素材がよくても不味いかも。

香辛料の効いた脂っこいものが好きな僕にとっては、まるで動物のえさを食べたらこんな感じなのかとも思えるほどだ。

妻だって、ガンにかかる前は僕以上に濃い味を好んだのだ。

僕はホワイトソースを使った料理が好きだが、妻はブラウンソース、トマトソース、デミグラスソースなど、もっと強い味を好んだのだ。

毎朝、朝食はベーコンやアメリカンソーセージ(細長いハンバーグみたいなもの)をカリカリに焼いたものを食べていたし、卵が好きでよく食べていた。

今ではそれらはもっとも食べてはいけない食品となっている。魚すらほとんど食べないのだ。たんぱく質は豆乳から摂っている。

かわいそうだなと思う。

そんな食事が本意のわけがないからだ。

僕は食べたいものを食べられることに感謝しなくてはと思う。そして、ガンにかからないように生活に気を使わなくてはと思う。

ガンになってから治すより、ならないようにすることのほうがずーっと簡単なはずなのだからね。

会社の同僚で、妻がガンにかかる1年前に舌癌になった人がいる。その人は、最初は見ていて気の毒なぐらいの落ち込みようで退職してしまうのではと思っていたが、今では元気に復帰している。

そして、手術と放射線治療で唾液の分泌機能の大半が失われてしまったため、いつも水の入ったペットボトルを持ち歩いている。
しょっちゅう水を口に含まないと口の中が張り付いてしまうのだそうだ。

この人は開き直ってしまったのか、舌癌の原因だと医者に注意された飲酒と喫煙は発病前同様続けている。ガンに配慮した食事もしていない。ガンの存在をあえて無視するためにわざとやっているのかもしれない。

この人曰く、「ガンで手術してとりあえず治った。再発させないためにありとあらゆることに、時間とお金を使い、不自由な思いをして暮らした。でも、再発してしまいました。もし、こうなったら、僕は正常な精神を保てないかもしれない。だけど、好きなことをやりたいだけやって、あとは、すべてをお任せる気持ちでいられれば、日々楽しいし、もし再発しても自分自身納得できる。だからやりたいようにやるんだよ。」

これって再発を前提としているのかな。闘病に付き合わされる家族に配慮していない無責任発言とも思えるが、とにかく、この僕の同僚(先輩)が5年というひとつの区を切り乗り切って10年生存もクリアできることを心よりお祈りする。

人それぞれだな。

いつの間にか僕の先輩の話になっちゃった。(;^□^)あはは…

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